きっとへろへろな翻訳なんだろうなぁと予想はつくが,それは,それは,とても大切なこと。思想にかなうこと。
ゴートゥーワールド・コムは,12の言語の即時翻訳機能を備えた無料インスタント・メッセージング・サービスを開始した。外国語のメッセージは,ユーザーの母国語に自動翻訳される。またその12カ国語のメッセージを音声変換することも可能だ。
ネットスケープ6のページ翻訳は,翻訳専用ソフトのような使いやすさが感じられるものだ。しかしそれ以前に,ブラウザに翻訳機能を標準で付けるのは,単なるサービスではない。ワイヤードは,個々の持つ壁を排除することで,成立する(過去記事)。ひとつのOSでしか動かないようなものは迷惑なだけだ。どんなOSであろうと,どんなソフトウェアであろうと,そして,どんな人種であろうと,どんな言語圏であろうと,スムーズなコミュニケーションが行える,それが大事な思想。翻訳機能はその思想に根差したメニューだ。
そういえば,セガから分社したソニックチームのファンタシースターオンラインは,初めてのリアルタイム翻訳を取り入れ,世界同時発売となるRPGだ。ワードセレクトシステムで,ある程度までの意志の疎通は可能になるという。一緒に冒険を楽しみたいときに,辞書を片手に苦しまなくてすむのは嬉しいことだし,それ自体も楽しみである。リアルタイム翻訳によって,海外の,異文化を持つ人たちとともに歩ける。翻訳の質は,後から追いついてきてもいいぢゃないか。
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